「職務経歴書って何?書いたことない💦」
と焦っている人も多いのではないでしょうか?
- 新卒で就職したため、職務経歴書を書いたことがない
- 職務経歴書と履歴書の違いが分からない
- 一般企業への転職が初めて
- 周囲に転職経験者がいない
このどれかに当てはまる人はぜひこの記事を読んでみてください!
中途採用で入職する場合、履歴書に加えて職務経歴書が必須です。
私も未経験から産業保健師になったひとりですが、最初は何をどう書けば良いのか分かりませんでした💦
そんな私も今では産業保健師5年目。
ありがたいことに保健師採用面接に同席する機会もいただけるようになりました。
そこで本日は「産業保健師目線」での職務経歴書の書き方・ポイントをお話したいと思います!
職務経歴書作成時に活用できるフォーマットも公開しているので、初めて職務経歴書を作成する人はぜひ読んでみてください。
職務経歴書ってなに?
職務経歴書は、こんな時に履歴書とセットで提出を求められます。
- 転職エージェントに登録後、求人を紹介してもらうとき
- 応募する企業が決まったとき
転職活動が初めてという人にとっては馴染みがなく、何をどう書いたら良いのか分からないかもしれません。
職務経歴書とは?履歴書との違いは?
職務経歴書って履歴書とどう違うの?
と思う方もいますよね。
まず「履歴書と職務経歴書の違い」を簡単に説明しますね!
- 履歴書
-
- 決まったフォーマットがある
- 記入必須項目(氏名・連絡先・生年月日・学歴・職歴)が決まっている
- いわばプロフィール表の役割
- 企業によって「手書きのもの」が求められることも。
- 職務経歴書
-
- 決まった形式がない
- A4用紙2枚以内に収める
- これまでの業務経験・スキルを具体的にアピールするためのもの
- 手書きではなく、「PC入力したもの」を提出することが多い
ハルコ決まった形式はないですが、一般的に以下のような内容を書きます。
・職務経歴
・保有資格
・活かせる資格・スキル
・自己PR
応募先の企業は、職務経歴書の内容から次のことを確認します。
- 実際に会って話をしたいと思えるか
- 入職後、これまでの経験が活かせそうか
- 企業にとって採用するメリットがあるか
- 入職後、活躍するイメージがもてるか
つまり職務経歴書とは…
これまでの職場でどんな成果を上げたのかアピールし、あなたに興味を持ってもらうためのもの
⚠️「これまでの経験を書き出すだけのもの」と勘違いする人が多いので注意です!
職務経歴書はあなたの「顔」
「履歴書の書き方」でもお話しましたが、転職活動において履歴書と職務経歴書はあなたの「顔」。
初対面の人に対して、あなたを売り込むための武器です。
職務経歴書書くの面倒だな~…
とりあえず埋めるか…
という気持ちになるかもしれませんが、おろそかにしてはいけません。
産業保健師の求人は競争率が高い!
履歴書・職務経歴書を提出した段階から勝負は始まっている!
ひとつの採用枠に対して何十人も応募が殺到することもザラなので、書類選考の段階でふるいにかけられます。
未経験からの転職はこれまでの産業保健師経験がない分、アピールできる武器が少ないです。
そのため職務経歴書でしっかりとこれまでの経歴をアピールしましょう!
職務経歴書の書き方・ポイント
【戦略的に】「職務経歴書」で面接対策!
職務経歴書を書く時は、ただ用紙を埋めるのはやめましょう!
職務経歴書をよく考えて書いておくと、面接に進んだ時の対策にもなります。
なぜなら…
採用面接の質疑応答は「履歴書・職務経歴書の内容」をもとに行われるから。
その先に待っている面接を意識して、戦略的に内容を練っておくと良いです💡
戦略的に職務経歴書を書くときは、以下のポイントを意識してみてください✨
- 自分にとって一番アピールしやすい内容を書く
- 相手に質問されやすそうなエピソードを書く
- 相手がツッコミやすい点を作っておく
※ただし確実に回答できる準備をしておくこと
職務経歴書を書く時から相手の思考を予想して!
戦略がうまく行けば、陰で面接の主導権を握れるかも。
【6つのSTEP】まずは自分の経歴の棚卸しをしよう
職務経歴書は「あなたがこれまでの職場でどんな仕事をし、成果を上げたのかアピールするためのもの」です。
ただし、すべての経験をただ羅列すれば良いわけではありません!
戦略的に職務経歴書を書くには、自分自身の経歴・スキルを洗い出す必要があります。
まずは経験・スキルの棚卸しをして、そこからアピールする材料の選別をしてみてください!
経験・スキルの棚卸しポイントを6つのSTEPでご紹介します!
「職務経歴」の欄に記載する項目です。
複数の職場を経験している場合は、それぞれ書き出してください。
- 病院名
- 病棟名
- 病床数…病院全体、病棟
- 体制…チームナーシング、プライマリーナーシングなど
- 自分の雇用形態
- 役割…教育係、チームリーダーなど
「業務内容」に記載する項目です。
それぞれの職場で習得した経験・スキルを全て書き出します。
例えば…
- バイタルサイン測定(体温・血圧・脈拍)
- 日常生活援助(食事介助、排泄介助、清拭ケアなど)
- 創傷処置
- 生活指導(食事・運動について資料を作成し指導)
- チームリーダー
- 委員会活動(医療安全・感染など)
- プリセプター(新人看護師教育係)
- 看護学生の実習指導
STEP2で書き出した経験・スキルに対し、実績があれば書きだしてください。
実績といえるものがなければ、自分なりの評価でもかまいません。
できるだけ数字で評価すると、相手に伝わりやすいです。
例えば…
- 生活指導
⇒年間〇件の指導実績、指導により〇件の患者さんの生活改善ができた。 - チームリーダー
⇒アサーティブコミュニケーションの勉強会を企画し、チーム全体に浸透させた。その結果チーム内での休職者・退職者を0名にできた。
STEP3で振り返った実績・評価の中で「成功事例」をピックアップしてください。
「なぜ成功したか」考察すると、自分の工夫したことや、努力したことが見えてくるので、自己PRをまとめやすいです。
STEP3で振り返った実績・評価の中で「失敗事例」をピックアップしてください。
失敗事例は自己PRに使えないと思いがちですが、そんなことはありません。
一度失敗したことでも、挽回できた事例があれば、その努力過程を自己PRに使用できます。
STEP5までで材料が出そろいました。
すべての材料を職務経歴書に入れるのではなく、その企業にあった内容をピックアップしましょう!
例えば…
- 生活習慣病に力を入れている企業
⇒生活指導の経験をメインにアピール - チームワークを大切にしている企業
⇒チーム医療を行う上で大切にしていることをアピール - 人柄重視の採用を公言している企業
⇒自分の人柄を表すエピソードをアピール
この作業が一番大事!
材料を書き出した紙・データは残しておいてください!
企業ごとに材料を選別するようにしましょう✨
相手企業への売り込みポイントを見つけよう
ただこれまでの看護師経験を並べるだけでは
この人なら活躍してくれそう!
と思ってもらえません。
大切なのは、自分の経験・スキルが相手の企業の需要を満たすことです。
企業の需要を満たすために必要なこと、それは以下2点の徹底リサーチ!
- 産業保健師という仕事について
- 相手企業の特色
リサーチした内容と、棚卸した自分の経験・スキルをマッチングさせる必要があります。
例えば…
- 内科病棟での患者指導の経験
⇒産業保健分野における特定保健指導 - 精神科での患者対応
⇒従業員に対するメンタルヘルス対応 - 多職種と連携した退院支援の経験
⇒多職種で連携して従業員の復職支援を行う
など
職務経歴書は「転職後に活かせそうなスキル」を中心に書くようにしましょう!
提出前に必ずチェックすること
どんなに職務経歴書の内容が良くても、基本的なことが抜けていると社会人としての評価が下がってしまいます。
職務経歴書を提出する前は以下を必ずチェックしましょう!
- 誤字・脱字がないか
- 抜けている項目がないか
- あいまいな表現になっていないか
- 具体的なエピソードが入っている
- 読みやすいレイアウトになっているか
- 医療職以外が読んでも理解できる内容か
【採用側視点】印象が良い職務経歴書の特徴
①読みやすい文章
どんな仕事でも、職務経歴書が読みにくいと印象が良くありません。
産業保健師は文書作成をする機会が多い仕事です。
基本的な文書作成能力がないと判断されてしまうと、書類選考の段階で落とされかねません💦
読みやすい文章のコツは…
- 簡潔に書かれている
- 主語、述語がはっきりしている
- 結論から書かれている
- 年号表記が統一されている
(西暦・和暦どちらでも可) - 専門用語は使いすぎない
提出前に第三者に読んでもらうと良いです✨
個人的には転職サイトのエージェントがオススメ!
添削してもらうことも可能です💡
②見やすいレイアウト
職務経歴書を書く上で、レイアウトの見やすさも重要なポイントのひとつです!
どんなに書いている内容が良くても、レイアウトが悪いと伝わりづらくなってしまうかも…💦
見やすいレイアウトのポイントは…
- 標題、見出しをつける
- 標題、見出しは強調させる
(【】で囲む、太字にする、番号をふるなど) - 本文のフォント・文字の大きさを統一する
(一般的には10~12pt) - 行間・余白は十分とる
- 必要に応じて箇条書きを利用し、一文を短くする
自己流で書かず、フォーマットを参考に書いてみてください✨
③これまでの活躍をイメージしやすい
採用につながる大事なポイントは
職務経歴書を読んで、採用後の活躍をイメージできること!
あなたが活躍する姿をイメージしてもらうためには、具体的エピソードを書くと効果的です✨
具体的エピソードの書き方は過去の記事でも解説していますので、リンクを読んでみてください!
- 「産業保健師が一緒に働きたい人」
⇒「人柄はどうやってアピールする?」参照 - 「履歴書の書き方」
⇒自己PRの例文あり
④産業保健師視点での採用ポイント
履歴書・職務経歴書は産業保健師も目を通して、採用担当者から意見を求められることがあります。
現役産業保健師の意見が採用の決め手になることも!
では、産業保健師は何をポイントに職務経歴書を見ているのでしょうか?
ひとりの産業保健師としての意見を書いていきます✨
私は以下をポイントに履歴書をチェックしています。
- 「予防医学」を意識できている
- 今までの経験を、産業保健分野で役立てるビジョンがある
- 産業保健師として自分が取り組む課題がはっきりしている
なぜこの3つをチェックするようにしているのか、理由もお伝えしますね。
看護師と保健師は、同じ医療職ではあるけど少しマインドが違います。
看護師⇒治療がメイン
保健師⇒予防がメイン
看護師経験者はどうしても「治療メインの思考」になってしまいがち。
しかし、産業保健師は「予防がメイン」の仕事です。
看護師を経て保健師に転職した人は、最初のマインドの切り替えが上手くいかずギャップを感じる人が多いです💦
私も臨床から産業保健に転職したひとりだからこそ、そう思います。
職務経歴書の時点で「予防医学の視点を意識している」ことが読み取れると
入職後の切り替えが上手くできそうだな~。
産業保健師に向いてるかも!
と印象がアップします!
さらに、入職前から「予防医学」を意識して職務経歴書を書くことで、いざ産業保健師になったときに感じるギャップも軽減できます。
面接に受かるためというよりは、「転職後の自分自身のため」に産業保健師という仕事についてしっかり調べ、考えて職務経歴書を書くことをオススメします!
【引用して使える】職務経歴書のフォーマット
産業保健師の転職活動は、複数の転職エージェントを利用する人が多いと思います。
エージェントごとに指定されるフォーマットが異なることがありますが、ベースとなる「ひな形」を作成しておくと便利です✨
ひな形を作るためのフォーマットです!
よければ活用ください✨
職務経歴書(見本)1/2
職務経歴書(見本)2/2
例文はあくまでも参考に!
あなただけの職務経歴書を作りましょう✨
自己PR欄の記載については過去の記事でも解説していますので、リンクを読んでみてください!
- 「産業保健師が一緒に働きたい人」
⇒「人柄はどうやってアピールする?」参照 - 「履歴書の書き方」
⇒自己PRの例文あり
まとめ:産業保健分野を意識して経歴・スキルのアピールを!
いかがでしたか?
初めて転職する人にとって、職務経歴書は大きな壁です。
何を書けば良いか分からないから、適当に埋めてしまいたい気持ちになるかもしれません。
職務経歴書を書き上げることよりも大切なことがあります。
それは、自分の経験・スキルを棚卸しする時間を持つこと。
この時間をしっかりとると…
- 自分の「長所」「強み」が分かる
- 産業保健師として、自分が取り組みたいことがはっきりする
- 面接での質疑応答を見越した対策ができる
書類の作成はとても時間がかかる面倒な作業ですが、勝負はそこから始まっています!
最大限にあなたをアピールできる職務経歴書を目指して、一歩踏み出してみましょう✨