「一般企業に向けた履歴書の書き方が分からない!」
産業保健師を目指す人がぶち当たる最初の壁ではないでしょうか?
一般企業への就職活動が初めてという方が多いので、分からなくて当たり前です。
しかし、分からないまま自己流で履歴書を書くとこんなデメリットが…
- 的外れな履歴書になり採用率が下がる
- あなたを雇うメリットが伝わらない
産業保健師という仕事は、立場がとても中途半端です。
看護師として医療機関に転職するのとは違うし、かといって一般社員として企業に転職するのとも違う立場。
産業保健師として転職するためには、履歴書を書くコツがあります。
ぜひこの記事を読んでから履歴書を書いてみてください。
履歴書を書く上で最低限気をつけること
履歴書を書く上で最低限気をつけることがあります。
これは医療職でも、そうでなくても共通していることです。
最低限これは守って!
履歴書を書く上で、読み手のことを考えてこれだけはしっかり守りましょう!
- 誤字・脱字はしない
- 読みやすい丁寧な字で書く(手書きの場合)
- 必要なことを簡潔に書く
- 証明写真は就活を意識した服装・メイクで
- 保有資格の書きもらしはしない
誤字・脱字などは「社会人としての自覚がない」とみなされかねません💦
ケアレスミスが無いようしっかり見直して!
「経歴(学歴・職歴)」の記入-Q&A-
よくあるQ&A
- 学歴はどこから書けばいい?
-
高校入学から記入しましょう。
「学歴計算早見表」を活用してみてください!
経歴を書くとき役立つツールです✨
- 企業側から「高校卒業から記入」と指定があれば従ってください。
- 年代の記入は西暦?和暦?
-
どちらでもかまいません。
ただし、西暦か和暦どちらかに統一しましょう。
- 学校名は短く略しても良いですか?
-
学校名、会社名(病院名)は省略せず、正式名称で書いてください。
学科名・部署名も忘れず記入しましょう。
- 途中で部署異動しました。
-
経験したすべての部署を記入してください。
部署異動した場合は、異動年月も記入します。
履歴書の見本です↓↓
【注意!】履歴書で使う言葉
履歴書では
「相手の企業」=「貴社」
と書きます!
「御社(おんしゃ)」じゃないんですか?
どちらも相手の企業を指す言葉ですが、「御社」は話し言葉のときに使います!
面接のときには「御社」と言いましょう。
また、履歴書に目を通すのは医療職だけとは限りません。
一般の人にも内容が伝わるよう、医療用語の使用は最低限にかみ砕いて書く必要があります。
志望動機を整理しよう
絶対NGな志望動機
看護師から産業保健師を目指す方の多くは、職場環境改善を求めて転職する場合が多いです。
(もちろん純粋に産業保健の仕事に興味がある人もいますが)
しかし、それをバカ正直に履歴書に書いてはいけません!
志望動機は内容によって、採用側からの印象が悪くなることも…。
こんな志望動機は絶対NGなので、本心だとしても書かないようにしましょう!
- 福利厚生に惹かれました
- 看護師の仕事に向いていないと思ったので
- 夜勤嫌でした
- 人間関係でトラブルがあったので
ちなみに私は「夜勤が嫌」が本当の志望動機でしたが、もちろん履歴書には書きませんでした!
志望動機を書くポイント
志望動機を書くポイントは2つ
- 産業保健師になりたい理由を書く
- これまでの経験を活かし、どう貢献したいかを書く
それぞれのポイントについての理由もお伝えします。
- ①産業保健師になりたい理由を書く
-
一般的な就職活動・転職活動では「どうして弊社を選びましたか」と聞かれます。
そのイメージから、産業保健師の転職でも志望動機に「その企業を選んだ理由」を書かなくてはいけないと思いがち。
実は産業保健師の場合、「企業を選んだ理由」は重要ではありません。
企業を選んだ理由よりも「どうして産業保健師になりたいのか」が大切!
ハルコ企業リサーチをしっかりすれば「その企業を選んだ理由」を書くこともできます✨
企業リサーチの方法はコチラの記事から! - ②これまでの経験を活かし、どう貢献したいかを書く
-
志望動機を書くとき、一方的に「その企業で自分がやりたいこと」を伝えていませんか?
履歴書では「あなたが産業保健師として入職することで企業にメリットがある」と伝わることが重要!
「これまでの経験を活かしてどう貢献していきたいか」を書くと意欲が伝わりやすいのでオススメです✨
【テンプレート】志望動機の例文
志望動機は200~300文字程度を目安に書きましょう!
臨床経験は内科・外科どちらかがメインになることが多いと思いますので、2パターン例文を用意しています。
それぞれの経験を振り返り、志望動機を書くときの参考にしてみてください。
志望動機のテンプレート
- 経歴を簡単に書く
- 産業保健師になりたいと思ったきっかけを書く
- 産業保健師になってどういう関り(貢献)がしたいか書く
例文:内科経験がメインの場合
私は4年間糖尿病内科の病棟で勤務しています。
担当する患者さんの中には糖尿病を患いながら働いている方も多く、中には病状が悪化してから入院される方もいらっしゃいます。
理由を尋ねるとほとんどの方が「仕事が忙しく自分のことは後回しになってしまった」とおっしゃっていました。
その方たちと関わる中で「仕事と治療を両立する難しさ」を感じ、病気の早期発見・治療を促すためには「産業保健」分野からのアプローチが大切だと考えるようになりました。
これからは臨床経験で得た知識も活かしながら、貴社で「産業保健師」として社員のみなさんの健康をサポートしたいと考えております。
例文:外科経験がメインの場合
私は4年間整形外科の病棟で勤務しています。
整形外科は手術目的で入院する方がほとんどですが、中には糖尿病などの生活習慣病を患っている方もいらっしゃいました。
生活習慣病を患っていると、術後の傷の治りが遅くなったり、合併症が起こる可能性が高まります。
そのため、手術の前後で生活習慣を改善するための「患者指導」にも力を入れておりました。
そういった関りの中で、「生活習慣病予防の教育を早期から受けることが重要ではないか」と考えるようになりました。
今後は予防医学が実践できる「産業保健師」として、幅広い年代の方々の健康保持・増進のサポートに尽力したいです。
自己PRは無駄にしない
絶対NGな自己PR
自己PR欄はとっても重要!
あなたのことを知らない人に、自分を売り込むための数少ない武器です。
せっかくの自己PR欄を無駄にしてはいけません。
こんな自己PRはNG!せっかくの機会を無駄にしているかも…
- 習得した医療スキルの羅列
- 医療と関係ないことばかりアピールする
- 産業保健で活用しないようなスキルを全面アピール
(人工呼吸器管理や褥瘡ケアなど)
産業保健の現場で必要とされることをしっかりリサーチし、自分の持っているスキルとすり合わせたアピールが必要です!
自己PRを書くポイント
自己PRは履歴書でなく「職務経歴書」に入れ込んでも良いです。
自己PRを書くポイントは3つ
- アピールしたいことを結論として、最初に簡潔に書く
- アピールしたい内容が伝わるエピソードも一緒に書く
- 取得予定の資格があるなら、それも書く
それぞれのポイントについての理由もお伝えします。
- ①アピールしたいことを結論として最初に簡潔に書く
-
自己PR欄は限られた文字数であなたという人物を確実にアピールする必要があります。
最初にアピールポイントが定まっているとそのあと続く文章がぶれにくくなるのでオススメ!
またアピールポイントは1つに絞り、最初に書いておくと読み手に伝わりやすいです。
- ②アピールしたい内容が伝わるエピソードも一緒に書く
-
履歴書は採用面接の際も活用されます。
具体的エピソードを加えるとこんなメリットが
- 面接のとき会話のきっかけになる
- 採用側からの質問がエピソードに関するものになりやすく、あらかじめ質疑応答対策がしやすい
- 入社後に活躍するイメージを持ってもらいやすい
- ③取得予定の資格があるなら、それも書く
-
産業保健師になるため新たに資格取得を目指している人もいますよね。
まだ資格取得できていないと「保有資格の欄」には書けません。
そのためアピールポイントに使えないと思いがちですが、書き方次第では武器に!
「その資格を取得しようと思った理由」が明確であれば、前向きに勉強している姿勢が十分なアピールポイントになります✨
【テンプレート】自己PRの例文
自己PRは300~400文字程度を目安に書きましょう。
志望動機と同じく、2パターン例文を用意しています。
それぞれの強みを振り返り、自己PRを書くときの参考にしてみてください。
自己PRのテンプレート
- 伝えたい強みを簡潔に書く
- 強みが伝わる経験談を書く
- 産業保健師になるにあたり、どのように貢献したいか書く
- スキルアップのために取得予定の資格があれば書く
例文:内科経験メインの場合
私は患者さんの気持ちに寄りそった関りを大切にしています。
糖尿病内科で4年間勤務する中で、多くの患者さんに対し「保健指導」する機会をいただきました。
その経験から「医療者側からの一方的な保健指導は、患者さんに良い効果を与えられない」ということを学びました。
「なぜ今の生活スタイルになったのか」「実践できない理由はなにか」を患者さんとの会話から読み取り、その人にとって何がベストかを一緒に考えるようにしています。
これからも患者さんの気持ちに寄りそって、それぞれのペースに合わせた生活改善・継続をサポートできるような関りを大切にしたいです。
貴社で産業保健師として勤務する機会をいただけましたら、これまでの経験を活かし社員のみなさんの健康を長期的にサポートしたいと思います。
例文:外科経験メインの場合
私は周りの方々とのコミュニケーションを大切にしています。
整形外科で4年間勤務する中で、多くの患者さんの退院調整を行う機会がありました。
患者さんが退院後も安全・安楽な生活を送るためには、病棟看護師の力だけでは不十分なことがあります。
担当としてリーダーシップをとり、多職種間でのコミュニケーションを密にし、スムーズに退院後の生活が送れるような調整を心がけていました。
産業保健の現場でも、社員の方・管理職の方・社外の関係機関などさまざまな職種の方々との連携が重要だと考えております。
臨床で学んだコミュニケーションスキルを活かし、貴社全体の健康保持・増進に尽力したいです。
また、働く人々をメンタル面でもサポートができるよう「産業心理カウンセラー」の取得に向けて勉強しています。
「一緒に働きたい」と思われる人物像が知りたい方はコチラの記事もオススメです✨
まとめ:履歴書はあなたの顔
いかがでしたか?
産業保健師の転職活動は、医療職でありながら一般企業を相手にしなくてはならず少し特殊です。
企業に対し、あなたを産業保健師として雇うメリットを確実に伝える必要があります。
そのためには…
- 産業保健分野で必要とされていることをリサーチ
- あなたの今までの経験・スキルの棚卸し
この2点を徹底し、需要がある人材だとアピールしなければいけません。
履歴書はあなたの顔です。
あなたの魅力をしっかり伝えられるよう、準備しましょう!
転職エージェントが履歴書の添削を行ってくれる場合もあります!
積極的に活用しましょう✨
コチラの記事を読むと、「採用の裏側」や「転職サイト利用の鉄則」が分かるので、良ければ読んでみてください!